Scoregraph Sheet

図形楽譜というものを御存じでしょうか。
これは五線譜とは違った図形のような書式の上で、音の上下や強弱などを表現する新しい方式の楽譜で、
従来の紙上では表現しきれなかった音を独自の記号などで表わすことも可能になります。
この手法を使用する前衛作曲家が数十年前から現われていて、
方々によって様々違った解釈で図形楽譜を特殊な音楽の表現に用いられています。

Metropical Netでは、この図形楽譜をまた違った解釈で何かに応用できないかと考えました。
DTM(Desktop Music)ソフトで用いられる画面レイアウトを参考にし、
マウスやMIDI鍵盤によるパソコン上での音符入力感覚での作曲作業を、
電源を切っている間でも似たような方法で行える書式(Scoregraph 16*8/36*4)を考えました。
楽譜という紙はレコード出現以前から存在する記録メディアの一つであるんですが、
個人的には音楽を記録するのは五線譜でなければいけないという決まりはないように思います。
そこで新しい書式では、1mm方眼紙を元に横軸線を音程、縦軸線を小節に見立てて、
その中に自由に音を記していく方法を用います。
まずは書式をダウンロードして手に取ってみてご覧ください。

Scoregraph 16*8 type - 16分割×8小節タイプ (B5 PDF形式)

Scoregraph 36*4 type - 36分割×4小節タイプ (B5 PDF形式)


使用例

使用例

このScoregraph Sheetでは、五線譜と同様に縦軸方向が音程、横軸方向が時間軸となり、
基本的には音符に替わる記号をマスの中に埋めていく形式になります。
音程を表わすためにピアノの白鍵と黒鍵に塗りわけられているのが特徴で、濃い緑の横線のすぐ上のマスがC(=ド)の音になります。
音の長さを決めるには、前もって縦の赤線を基準に1小節分の長さを上部に記載するといいでしょう。
私は作曲の際32分音符を最小単位とすることが多いので、16*8タイプの場合赤線間2つ分を一小節として普段使用しています。
ここに記す音符の形は、丸でも点でも線でも御自由に決めることが可能です。
強弱表現や特殊記号などはまだ特に決めていないんですが、音符の形を大きくしたり鋭くしたりして区別をつけるといいかなと考えています。
新しい符号や使用法は御自由に決めていただけますし、私も思い付かないような新活用案がありましたら積極的に歓迎しております。

私は外出時の作曲のために常に白紙の五線譜を持ち歩いていて、
何かメロディーを思い付いたらそれを取り出し音符を書き足していました。
しかし五線譜に音符を記載する際、音程を決める際に五線に納まらない半音の場合は♯と♭を使ったり、
連符の場合1つずつ音符を細かく記載しなければいけませんでした。
これまでメロディーを思い付いても自分は一つ一つ音符を書くのが面倒に感じていて、
あまり五線譜のことは好きになれずにいました。
もっと直感的に書き記せる方法は絶対あるという疑問が、この新書式を思い付いたきっかけとなりました。
考案以来この書式を印刷したノートを常に持ち歩いていて、とても重宝しています。
Scoregraph Sheetの大きな魅力は、記載方法を使い手自身の手で拡張できることにあるのではないでしょうか。

今回の書式は第1刷ですが、今後改良点があれば予告なく書式を更新することがあります。
何か新しく応用できそうなアイディアがあればどんなことでもご意見をお待ちしております。

(初掲載: 03/11/10, 使用例追記: 05/1/31)


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