Suminoe Sounds

Suminoe Soundsを読み解くための用語集


このページでは当サイトにおいて用いられる単語に解説を添えて集めてみました。サイト内の本文には地域固有の情報や特定分野の専門用語も度々登場するた め、訪問者方から意味が分かりにくいとご指摘を受けることもよくあります。そこでSuminoe Soundsの解釈を手助けするため、重要な単語を中心に五十音順で並べてみました。辞書代わりにご覧頂けると何かと便利かもしれません。不明な単語の解 説ご希望がございましたら随時掲載いたしますので、お気軽にお申し付けください。

[五十音順: ワ]


アムデック/AMDEK Corporation
コンピューター周辺機器を扱うローランドの子会社Roland DGのかつての名称。現在では大型プリンターやカッティングマシンを製造販売しているが、かつてはエフェクター・電子パーカッション組み立てキットやパソ コン用シンセサイザー音源を発表していたことがあった。
(→Performance Tools: Hand Clapper Kit HCK-100 PHK-100 Phaser)
エース電子工業/Ace Electoronic Industries inc.
1960年大阪市住吉区(現・住之江区)で、阪田商会などの出資により創業した電子楽器専門メーカー。創業者は後にローランドを 立ち上げることになる梯郁太郎氏。『エーストーン』ブランドの電子発振式オルガンを皮切りに、当時未知数だった電子楽器の新製品を次々と開発し製造販売を 手掛けた。世界で初めてリズム自動伴奏機器(リズムマシーン)を開発したことでも知られ、日本国内で電子楽器分野における先駆けとなった。アメリカ HAMMONDとの資本提携も行っていて、合弁会社ハモンドインターナショナルジャパン(日本ハモンド)を設立した。なお、梯氏は1972年に退職してお り、その後製造販売部門は日本ハモンドに吸収再編されている。
(→Suminoe Sounds: エーストーン)
エーストーン/ACE TONE
エース電子工業が手掛けていた電子楽器製品ブランド。60年代以降本格的に普及した電子オルガンをはじめ、ギターアンプ・エフェ クター・リズムマシーンなどが生み出された。ビートルズ来日後のグループサウンズブームによるエレキギター人口の増加により、多くのプレーヤーに知られる 存在となったそうだ。また、当時の電子オルガンが名の知れた存在だったので、エーストーンという言葉がそのまま電子オルガン(TOPシリーズ、GTシリー ズなど)を指すこともある。エース電子工業の再編後も、日本ハモンドからエーストーンブランドの商品は80年前後まで生産されていた。今やエーストーンブ ランドは消滅し過去のものとなったが、製品の愛好者は相変わらず多いと聞いている。
(→Suminoe Sounds: エーストーン, ACE TONE TOP-1)
エディロール/EDIROL
パソコン用周辺機器を製造販売するRoland EDが改称し生まれたブランド。コンピューターミュージック用のキーボード・音源・映像機器などを発表している。最近まで別会社だったが現在はローランド に吸収されている。
エフェクター/effector
電子楽器に接続し、原音とは異なった音に変化させる機器。音質を歪ませたり揺らしたり響かせたり、時間をずらしたりうねらせた り、これまでにさまざまな機種が登場している。過去に最も生産されているのはボスのコンパクトペダルシリーズ。
(→Performance Tools)
オーバードライブ/over drive
ボスが開発した、音色に歪みを生み出す効果の一つ。ただ波形を増幅して歪ませるのではなく、非対象波形により真空管の歪みに含ま れた暖かみを再現したのが特徴である。この効果を初めて搭載したエフェクター、OD-1 Over Driveは現在でも最重要機種として評価されている。現行機種では、SD-1 SUPER Over Drive、OD-3 Over Drive などでこの優しい歪みを味わうことができる。
(→Performance Tools: SUPER Over Drive SD-1)
加賀屋新田会所/Kagaya Shinden-Kaisho(new rice field association place)
江戸時代中期以降、大阪湾岸では民間主導で新たな農地の確保を目的とした台地干拓事業=新田開発が進められていた。大和川沿いの 住吉沿岸では加賀屋新田が 開発されていくが、その経営拠点として1754年、大阪の商人・加賀屋甚兵衛(後の桜井甚兵衛)によって建てられたのが加賀屋新田会所である。鳳鳴亭と称 される茶室を中心に庭園が造られており、かつてはこの場所に数多くの文人が訪れ交流が行われていた。現在はこの新田会所跡が、唯一大阪市内における新田開 発についての遺構として残っている。この敷地は私有地であったが、近年大阪市によって整備され緑地として一般公開されている。敷地内には多様な建築様式や 貴重な美術品が残されており、住之江の歴史を垣間見るには一級の価値があると言えよう。
コーラス(効果)/chorus
一つの音から音色を微妙にずらすことにより、多人数の歌声を合わせたような広がりのある音へ変化させる音響効果。山彦のようなエ コー・リバーブとは別。この効果を搭載したエフェクターは、ボスが発表したCE-1 Chorus Ensenbleが有名。ローランドのギターアンプJAZZ CHORUSシリーズにはこのエフェクターが全機種標準装備されている。
(→Performance Tools: Chorus CE-3, Digital Dimension DC-3)
ジャグボックス/Jugg Box
ACE TONEブランドの後、80年代に日本ハモンドから発表されたギター向けブランド。当時オルガンはHAMMONDブランドで発表していたので、それ以外の 製品と受け取っていいかもしれない。80年代当時日本製としては希有な存在だった真空管アンプStuffシリーズや、日本初のPCMリズムマシーンDPM -48など、今から思うと個性的な商品が多かった。
(→Performance Tools: DPM-48)
ジャズコーラス/JAZZ CHORUS
コーラスエフェクターが全機種標準装備されているローランドのギターアンプ。JCとも言う。2つのスピーカーにより片方には通常 音を、もう片方にはエフェクト音を同時に鳴らし、空気中で自然な音揺れを発生する仕組みが特徴である。ソリッドステート方式で高音が良くなるアンプであ り、ギタリストにはこの独特のクリーントーンのファンも多い。過去に数種類発表されていて、現行機種はJC-120・JC-90・JC-20。そのうち JC-120は、日本のスタジオで最も多く普及しているギターアンプである。
(→Performance Tools: JAZZ CHORUS JC-77, JC-20)
(MIDI)シーケンサー/sequencer
MIDI規格において、シンセサイザーで演奏されるデータを入力・再生・編集するための記録機材。基本的に自ら音を発しないが、 MIDIケーブルで接続した音源に演奏データを送受信する。パソコン上のDTMではシーケンスソフトと呼ばれる。世界初のシーケンサーはローランドが 1977年に発表したMC-8で、当時はCV/GATEと呼ばれる電圧変調方式だった。その後全ての機種はMIDI化され、音源機能やサンプリング対応の ものも登場していった。鍵盤付きシンセサイザーにシーケンサーが内蔵されているものもあり、その種はオールインワンシンセサイザーと呼ばれる。
(→Performance Tools: Roland MV-30 "STUDIO M")
シンセサイザー/synthesizer
電子回路によって生成した音の波形を合成し、鍵盤によって発音させる楽器の一種。登場当時は価格も割高で、アナログ回路で1音し か発音できなかった。技術改良が重ねられ、現在はデジタルCPUベースで数十音同時に発音が可能な機種が増え一般的な楽器となっている。発音部について は、音声合成機能よりも既存楽器のサンプリング音を重視した機種が近年占めてきている。シンセサイザーには鍵盤付きのものが多いが、中には鍵盤が付いてい ない発音機能だけのものもあり、ラックシンセ・モジュラーシンセ・音源モジュールなどと呼ばれる。
(→Performance Tools: JX-3P, QS6.1)
住之江競艇場/Suminoe Boat Race
1955年より開催している競艇場。競艇ファンの聖地である。かつて狭山池に存在した大阪(狭山)競艇場を移転する形で開設され た。当時住之江公園には以前から競輪場が存在し競合する存在だった。しかし徐々に競艇人気に火が付き、競輪閉鎖後もさらにファンを取り込み人気を不動のも のとした。住之江公園駅前すぐ北西の場所にあり、競艇開催時には多くの勝負師達が訪れ活気づく。箕面市が主催。
住之江区/Suminoe
1974年に大阪市住吉区から分区し生まれた大阪市内22区うちの1区。区域は大和川河口付近の北岸側一帯と南港地区で、堺市と 市境を分けている。東は阪堺線・南海本線の線路を境界に住吉区と接し、北は西成区、木津川を挟んで大正区、南港咲洲(さきしま)の向こうには港区、此花区 と区境を分けている。現在大阪市最大の区内面積を持ち、半分は住宅地で占めるが、海に近づくにつれて造船所や貯木場があったり、湾岸一帯は港湾用地を中心 に住宅街や文化施設などがあり、近年は多様な企業が進出している。
(→Suminoe Sounds)
Suminoe Sounds = 住之江系(住之江流・住之江的)音楽
十数年前『渋谷系』という新しい感覚のミュージシャンが次々と登場したり、それ以前には『湘南サウンド』が大きく取り上げられた こともあった。現在では『韓流』として韓国からの音楽や映画の文化がファンを増やし続けているのはご存知の通り。そうした土地柄を意識し空気感を重視した 音楽が、かつては電子楽器の産地であった大阪市南部の湾岸からも発信できる可能性は十分秘めているとの確信がきっかけで、地域発の音楽スタイルの模索を始 めた。『Suminoe Sounds(スミノエ・サウンズ)』は、エース電子工業・ローランドの創業地でもあり私自身の生まれということも踏まえて、住之江製楽器・またそれらの 楽器で奏でられた音楽などに対して個人的に呼ぶ総称。住之江系という言葉は、現在私は住之江区に住んでおらず特に深い意味はないが、元々はピエール(初心 者)さんのサイト『痛快娯楽時代劇』の中で見つけて引用したものである。
(→Suminoe Sounds)
住吉区/Sumiyoshi
大阪市内22区うちの1区。かつては大阪府住吉郡と呼ばれていたが、1925年に大阪市に編入され住吉区となる。西は住之江区、 南は大和川を挟み堺市、東は東住吉区、北は阿倍野区、北西は西成区と区界を接している。住吉大社を中心に栄えてきたこの区の9割は閑静な住宅地で占められ ている。
(→Suminoe Sounds)
住吉公園/Sumiyoshi Park
住吉大社駅の西側に広がる都市公園。現在は住之江区にある。埋め立てられる前は岸の姫松が広がる美しい海岸であったとされるが、 真っ直ぐ続く住吉大社参道を囲むように広がる緑はその昔『岸の姫松』と呼ばれていた美しい松林、南に存在する心字池はかつて海が迫っていた頃に広がってい た礁湾(ラグーン)地形の名残ではないかと言われている。公園入口の交差点に建つ高灯籠(灯台)は、当時ここまで海であった証拠とされている。
(→Suminoe Sounds: 住之江・住吉の歴史背景)
住吉大社/Sumiyoshi shrine
海神を祀る摂津国第一社。住吉の中心的存在である。航海貿易の安全を祈願し建立されたが、その時期は5世紀頃と言われている。か つては鳥居の目の前まで海が広がっていた。現在も毎年正月三が日になると日本で五本の指に入る程の参拝客で賑わっている。
(→Suminoe Sounds: 住之江・住吉の歴史背景)
ソリッドステート方式/solid state type
音の増幅回路に、トランジスタ・ダイオード・ICなどの電子部品を用いた方式。この方式が登場する以前の真空管方式に対して言 う。この方式を用いたギターアンプはソリッドステートアンプと呼ばれ、エーストーンからはSOLID ACE(ソリッドエース)、ローランドからはJAZZ CHORUS(ジャズコーラス)が発表されている。(→Performance Tools: JAZZ CHORUS JC-77, JC-20)
TR-909
1983年にローランドが発表した、PCMとアナログのハイブリッド発音方式によるリズムコンポーザー。当初はあまり売れず 10,000台程生産した後に生産終了となる。だがその後、ロービットの粗いハイハットに強烈な低音バスドラムが徐々に数多くのDJ達によって絶賛され、 1990年代から中古市場で高値で流通されるようになった。テクノやハウスなど新しいダンスミュージックのジャンルを作り上げることにも直接結びつき、現 在でもこの機種の音を使わないと嫌だ!という人達はあまりにも多い。いつのまにかリズムマシーンにおける伝説的機種となったTR-909だが、これ以上の 機種を探そうとしても未だ見つかる気はしない。
TB-303
1981年に発表されたベースラインシンセサイザー。同型ボディのリズムマシーンTR-606に合わせて発売され、同期演奏も可 能にしている。楽器のベースの代替楽器として発表されたにもかかわらず、疑似楽器音には全く相応しくないうねうねした音だったために人気は全く出なかっ た。1年位で生産終了となるが、この機種も後にTR-909と同じような活路を辿ることになった。ミュージシャンやDJによってヴィンテージ扱いされると 中古市場で一気に値が上がり、1990年代には回路を真似たクローン機種も数多く登場する程の人気となった。発表からすでに20年以上経過したが、電子音 楽におけるベース音の基準は今でもTB-303なのである。
ディレイ(効果)/Delay
楽器や声などの音声を数分の一秒単位ずつ遅らせて、音を広がりを持たせたり響いているような効果を生む。元々はテープエコーと呼 ばれる仕組みを用いていたが、後に電子素子を用いた方式が一般的となった。
(→Performance Tools: Digital Delay DD-6, "Big Jam" Delay Machine SE-7)
電子オルガン/electric organ
空気式機構であるパイプオルガンの発音構造を電子回路に置き換え、発振音を音源としてそれを増幅してスピーカーから音を出す方式 のオルガン。シンセサイザーとは別物。HAMMONDのB-3、エーストーンのTOP-1、GT-7、ローランドのVK-1、VK-1000などが有名。
(→Performance Tools: NIHON HAMMOND X-2, Suminoe Sounds: ACE TONE TOP-1)
電子音楽/electronic music
シンセサイザーなど電子楽器を用いて奏でられる音楽の総称。個人的には、ソロパートやリズムパートに電子音を中心に取り入れて奏 でる音楽なら電子音楽と解釈できるのではないかと考えている。しかし近年のポップミュージックでは電子楽器を使わない曲を探す方が難しくなってきていて、 電子楽器を一つ使えば全て電子音楽という訳ではなく概念は明確でない。
南海本線/Nankai Line
大阪難波から和歌山市・関西空港を結ぶ鉄道路線。路線は難波〜大和川(駅は現存せず)間で開通した阪堺鉄道により開通。開業当時 は汽車が走り、住吉大社の参拝客輸送や堺・泉州・和歌山方面への物流に貢献した。現在ではデザ イン業界でも一目置かれる特急列車『ラピート(rapi:t)』が走っていることで知られる。関西空港開港に伴う電車の塗色変更前は、薄緑と深緑のツート ンカラーの電 車が走っていた。2005年10月から翌年6月まで創業120周年記念で一時的に旧塗色が復活され話題となったが、次期標準塗色変更では緑塗色の復活を心 から待ち望んでいる。
南港/Nanko (Osaka south port)
大阪港コンテナ埠頭などを含めた埋め立て地から成る港湾地帯のうち、住之江区内を指す。高度成長期に埋め立てられたこの土地には 港湾設備だけでなく住宅街やオフィス街も存在する。近年は建物や倉庫の数も増えてきた。咲洲(さきしま)の名称は、80年代に始まったテクノポート大阪計 画により名付けられた人口島名。なお、コスモスクエア駅周辺などは土地の売れ残りが目立ち、まだ空地が埋まる気配はない。WTC(ワールドトレードセン ター)の空きテナントを埋めるために入居した大阪市は財政破綻寸前で、無人の夢洲へ向けて今なお海底トンネル工事が続く現状など、行政中心に展開してきた 計画の弊害はあまりにも大きく今後の課題は多い。
日本ハモンド/Nihon Hammond Ltd.
大阪住之江のエース電子工業とアメリカHAMMONDとの資本提携により設立された合弁会社、ハモンドインターナショナルが前 身。後に日本ハモンドと改称。エーストーンオルガンの輸出・HAMMONDオルガンの輸入販売代理店を手掛けていて、海外取引も行っていた。エース電子工 業の再編後はエーストーンブランドの製造販売部門も受け継いでいる。80年代にはオルガンと共にJugg Box(海外名はSakata)の名称でギター関連製品を手掛けていた。86年に住之江から撤退し浜松へ移転。その後90年代に消滅。ちなみに撤退前の住 之江工場は、ひろふみが幼少時最初にピアノを習っていた場所でもある。
(→Suminoe Sounds: 日本ハモンド)
ニュートラム/New Tram
住之江公園〜コスモスクエアを結ぶニュートラム・南港ポートタウン線は、大阪市交通局によるゴムタイヤ式自動運転電車による路 線。名前の由来は路面電車の生まれ変わりという意味から。フェリーターミナルや南港ポートタウン住宅街、インテックス大阪やATCなどのコスモスクエア地 区へのアクセスとなっている。1981年に住之江公園〜中ふ頭間が開業し、1998年に中ふ頭〜コスモスクエア間が大阪港トランスポートシステム (OTS)により延伸。しかしOTS社の高額運賃体系への批判から、2005年7月から全線の運営を交通局が一元化することになった。全線高架でガラス張 りのホーム・バリアフリーデザインなど、デビュー当時の80年代初頭には斬新な未来の交通システムと唱われた。しかし93年10月5日に住之江公園駅で オーバーラン事故が発生し、多くの負傷者を出した。その後安全対策を施し当時の事故原因となった初代車両は引退したが、最新技術が不安と隣り合わせである 現実を思い知らされた記憶となって現在に至る。
ハモンドインターナショナルジャパン/Hammond International Japan Inc.
大阪住之江のエース電子工業とアメリカHAMMONDとの資本提携により設立された合弁会社。HAMMONDオルガンの輸入販売 代理店・エーストーンオルガンの輸出などを手掛けていた。後に日本ハモンドと改称。
(→Suminoe Sounds: 日本ハモンド)
ビッグジャム/Big Jam
日本ハモンドから70年代後半に発表された、コンパクトエフェクターシリーズ。カラフルな小さなボディの中に電子式スイッチや LED表示など、当時最新と言われた機能が備わった特異なエフェクターである。10種類ほど発表され、どのモデルにも個性の強い音響効果が得られた。少し 前に発表されたボスのコンパクトを意識したものかという説もある。しかし故障が多くあまり普及しないまま、2〜3年後には消える運命となった。
(→Performance Tools: Phaser SE-1, Delay Machine SE-7, QUARTZ GUITER TUNER SE-10)
ファズ/fuzz
ギターなどの電子楽器を遠慮なく壊す位に歪ませる効果。エーストーンがFuzz Masterを発表し、日本におけるロックンロール創成期の演奏に多用され大ヒットした。ローランドからもBee BaaやBee Geeが発表されており、これらは現在でも高値で取引されることが多い。元はGibsonが考案していたが、時代にそぐわず断念したことがある。エース電 子工業は早々とエフェクターに目をつけ、日本で初めて製品化した。当初は歪み音への理解が皆無だったために、販売店からは雑音が多いという理由で返品され たこともあったという。
(→Performance Tools: BeeGee AF-60, Twin Ace FW-1, HYPER Fuzz FZ-2)
フェイザー/phaser(phase shifter)
ハモンドオルガン向け回転スピーカー(レズリー・スピーカー)の音響効果を機械的に再現しようと考案され、入力された音の位相 (+と-)を入れ替えて再生させることにより人工的に奥行き感を生み出す効果。実際に回転音響の代用品とまではいかなかったものの逆に新しい効果を生み、 エレキギターを携えたロックが盛んになるにつれ多用されるようになった。
(→Performance Tools: Phaser PH-1r, "Big Jam" Phaser SE-1 PHK-100 Phaser)
ボス/Boss Corporation
音響機器を専門とするローランドの子会社。住之江に創業した当初の社名はメグ電子と呼ばれていたが、後にボスと改称される。OD -1 Overdriveを皮切りに90種近く発表してきたコンパクトペダルシリーズは、現在も世界のロックシーンをリードする存在である。現在の本社は浜松。 台湾にも工場を有する。
(→Suminoe Sounds: ローランド)
ボス コンパクトペダル(シリーズ)/Boss Compact Pedals
OD-1 Overdriveの発表以来、世界で800万台以上を売り上げたエフェクターシリーズ。当初はOD-1(黄色)の他に、PH-1 Phaser(緑色)とSP-1 Spectrum(赤色)の3機種で、これらは信号シリーズと呼ばれることもあったという。これまでに同型ボディのシリーズは90種近く発表され、それ以 外にツインペダル型の機種もある。音響効果に合わせたイメージでカラーリングされた箱形の真四角なボディ・On/Off時のノイズを無くした電子式スイッ チ・電池とACアダプタの電源選択など、様々な新技術を可能にしたこのエフェクターは現在でもロックやポップスの分野で常に最前線で用いられ、エフェク ターの業界標準とされている。
(→Performance Tools)
MIDI
"Musical Instrument Digital Interface" の略。ローランドなど楽器メーカー各社が共同で1983年に制定された、異なるメーカー製の電子楽器やコンピューター間を5ピン式シリアルケーブル1本で 接続し、演奏データなどの通信を可能にしたインターフェース規格。社団法人音楽電子事業協会のMIDI規格委員会とMMA (MIDI Manufacturers Association)で検討・策定・管理されている。コンピューターミュージックから携帯電話の着信メロディに至るまで、現在世間で流れる電子音は 99%がMIDI規格に基づく音符データによるものと言っていいだろう。音色マップの国際標準の互換性を取り決めた規格にはGM(General MIDI)が存在するが、拡張規格としては1998年に登場したGM2がある。その他にメーカー主導の規格として、ローランドが提唱するGSやヤマハが提 唱するXGがある。2001年両社が合意し、現在ではGM2/GS/XGの各規格の互換性が保たれている。
大和川/Yamato River (Yamatogawa)
奈良県内に源流を有し、河内平野を抜け住之江区・堺市の間を流れ大阪湾へ注ぐ一級河川。かつては淀川に合流し流れ注いでいた淀川 水系だったが、度重なる水害を防ぐために1704年に柏原付近で新ルートに付け替えられ現在の姿となる。高度成長期には日本最悪の水質となり大問題となっ ていたが、現在は徐々に水質改善の兆しが見られ、流域各所で大和川水質保全の動きも見られている。
大和川橋梁(湾岸線)/Yamatogawa Bridge (Hanshin Expressway Wangan Line)
1981年(昭和56年)に完成した、阪神高速4号湾岸線の大和川に架かる吊り橋。大和川の最下流に位置し、河口付近を斜めに横 切る自動車専用道路である。中央支間長は355mで、完成当時は日本最長の斜張橋であったそうだ。かつて支柱は白と赤の塗り分けで、まるで工場の煙突と錯 覚させるかのような工業地帯独特の景観を作り出していた。現在は白一色に塗り替えられている。
(→Suminoe Sounds: 大和川橋梁(湾岸線)を定点観測)
四つ橋線/Yotsubashi Line
西梅田〜住之江公園間を結ぶ大阪市交通局の地下鉄3号線。路線色は青。1972年に玉出〜住之江公園間が開業し、かつて新なにわ 筋を走行していた市電三宝線に替わって、大阪都心と住之江区中心部を結ぶ路線となり現在に至る。利用客は沿線住民を中心に、住之江競艇への来客やニュート ラム・市バスへの乗り換え客の利用も多い。
リズムエース/Rhythm Ace
エース電子工業が60年代後半に開発した、世界初の自動演奏リズムマシーン。当初はオルガンの伴奏用に開発を行っていたが、ビー トを自動で刻んでくれる全く新しい楽器は日本だけでなく海外でも高く評価された。後にローランドのリズムマシーンがダンスミュージックの中心的存在となっ たことを考えると、全ての流れの原点に位置づけられる歴史的機種ではないだろうか。
(→Performance Tools: Rhythm Ace FR-6)
リズムマシーン・リズムボックス/Rhythm Machine, Rhythm Box
ドラムビートの自動伴奏を可能にした音楽機器。現在の物はリズムパターンのプログラミングができる機能も備わっていて、リズムマ シーンだけで音楽を作るミュージシャンも多い。世界初の機種はエーストーンから発表されたリズムエースである。その後日本ハモンドが日本初のPCMリズム マシーンDPM-48を発表している。おそらく現在世界で最も出回っているのはローランド製リズムマシーンであるだろう。CR-78、TR-77, TR-808、MC-303など、時代に応じて常に最新技術を取り入れたモデルを発表している。その中でもTR-909は独特の音質がDJで評判となり、 生産終了から数年後になって大ブレイクし以来ずっと価格高騰し入手困難となっている。現在世界のレコードで最も鳴っている機種。
(→Performance Tools: Rhythm Ace FR-6, DPM-48, MC-303)
ローランド/Roland Corporation
1972年に大阪市住吉区(現・住之江区)で創業した、電子楽器専門メーカー。創業者はエース電子工業を退社された梯郁太郎氏。 1973年には日本で初めてのシンセサイザーSH-1000を開発し、その後は電子ピアノ・リズムマシーン・ギターアンプ・エフェクターなど次々に斬新な 製品を世に送り出し現在に至る。常にあらゆる電子楽器の可能性を追い求める企業姿勢は世界的に評価されている。本社は1993年に住之江区から大阪市北区 に移転。現在の本社所在地は静岡県浜松市。
(→Suminoe Sounds: ローランド)
ワウワウ/Wah Wah(音響効果)
トランペットのミュートカバーをかぶせ音を絞って変える効果を、エレキギターや電子楽器にも用いた効果。ワウエフェクターは Voxが最初に商品化し たと言われている。ペダルの踏み具合によりノーマル音をフィルターがけた音に変える効果はファンクギターなどに多用された。
(→Performance Tools: PW-1 Rocker Wah, T-Wah TW-1, Twin Ace FW-1)
ワウワウ/Wah Wah(フリーペーパー)
ローランドが70年代に発行していたフリーペーパー。当初まだ世間の認識が薄かったシンセサイザーについての解説や最新情報を中 心に構成されていた。海外版も発行されていた。私はまだ実際に見たことはない。

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